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2018.03.20

3月19日 日本銀行 金沢敏郎松山支店長 講演会の開催

愛媛経済同友会では、いよてつ会館において、日本銀行松山支店 支店長 金沢敏郎氏をお招きし、テーマ「最近の金融経済情勢について」と題して講演会を開催した。

【要旨】
「世界の動向」
・世界的に貿易活動は回復しており、その牽引は製造業である。
・アメリカの保護主義的な動きが気になる。
・また、先行きのリスク要因として、北朝鮮などの地政学リスクと、これに対するアメリカや中国などの対応を巡る不透明感等が挙げられる。

「我が国の動向」
・景気は「緩やかに拡大」している。リーマンショック以来9年ぶりの「回復」より一段強い表現となっている。
・女性の活躍推進に向けた取組みはわが国経済の成長力強化に繋がる。
・労働生産性向上のため、企業は、ビジネス・プロセスの見直しやRPA(ロボティック プロセス オートメーション)の活用による間接業務の効率化に取組んでいる。
・2019年度の見通しとして、海外経済の成長を背景に輸出の増加が景気を下支えするが、設備投資は資本ストックの積み上がりや、オリンピック需要の一巡により減速。成長ベースは鈍化するものの景気拡大が続く。
・消費税率の引き上げは、前回の増税時より引き上げ率が小さいことや、軽減税率が導入されることもあり、成長率の下押し幅は小幅なものにとどまるとみられる。

「愛媛県の動向」
・全産業の、短観・業況判断では92年5月以来の好調である。しかし、造船、紙パルプ産業は仕入れ価格の上昇により今後の収益に課題がある。また愛媛県の製造業は、現在好調である加工業種の半導体や自動車関連のウエイトが低い。
・愛媛県金融経済概況は、総括判断を18年2月に21か月ぶりに上方修正、個人消費も7か月ぶりに上方修正。住宅投資は5か月ぶりに下方修正。
                                         【文責:事務局】